大和ハウスと大和ハウス工業の違いは?ブランドか企業名か

大和ハウス大和ハウス工業は、似た言葉ですが意味が違います。

「大和ハウス」は住宅ブランド名で、「大和ハウス工業」は企業名です。
ただし、大和ハウスという言葉は別の複数の意味で使われることがあり、 その辺りも含めて両者の特徴や違い、使い分けについて説明します。

大和ハウス工業

「大和ハウス工業」は 大和ハウス工業株式会社 のことです。

大和ハウス工業株式会社は1955年に創業され、大阪に本社があり、 単体での売上高は2兆円、連結での売上高は4兆円を超えている総合建築会社です。
1959年に発売したプレハブ住宅「ミゼットハウス」が大ヒット。 これをきっかけに住宅メーカーとして急成長を遂げました。

住宅・非住宅の建設請負事業に加え、不動産の自社開発や施設の管理・運営など、 川上から川下まで多岐にわたる事業を展開しており、事業内容は次の7つです。

事業事業内容
住宅事業 巨大地震の耐震性能を備えた「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」、 国産材の木造戸建住宅「xevo GranWood(ジーヴォグランウッド)」、 重量鉄骨3・4・5階建て住宅「skye(スカイエ)」など。
賃貸住宅事業 「D-ROOM」ブランドは、累計供給戸数約118万戸の実績。 ZEH-M対応型賃貸住宅「TORISIA(トリシア)」。
流通店舗事業 土地有効活用システム 「LOC(ロック)システム」を用いて建物の設計・施工までをトータルにプロデュース。
建築事業 法人企業の事務所・工場などの事業施設を建築。 物流施設、データセンター、食品施設、医薬品施設など、さまざまな事業をサポート。
マンション事業 これまでのマンション供給実績は100,000戸以上。「プレミスト」ブランドを提供。
環境エネルギー事業 EPC事業、PPS事業、IPP事業など、再生可能エネルギーの普及に貢献。
海外事業 30年以上、現地に根付いた事業活動を推進。 外国人駐在員向け賃貸住宅の建築・運営・管理、不動産開発事業、ホテルの運営・管理など。

大和ハウス

「大和ハウス」という言葉は、 大和ハウス工業株式会社が展開する住宅ブランド名のことを言います。

ブランドとは、同業他社の商品やサービスと区別するための総称で、 イメージの総体のことです。
例えば、他の住宅ブランドとして、積水ハウス、ヘーベルハウス、 三井ホーム、スウェーデンハウスなどがあります。

但し、大和ハウスは一般的には上で述べた住宅ブランド名として使われますが、 別の意味で使われることもあります。次の2つです。

  • 大和ハウスグループ
  • 大和ハウス工業

大和ハウスグループ は、大和ハウス工業を中心とする企業グループのことです。 国内、海外合わせて400社以上の会社が大和ハウスグループに属しており、 グループとしての売上高は4兆円以上、従業員数は5万人を超える大グループです。
グループに属する企業としては、大和リビング株式会社、大和エステート株式会社、 大和ハウスフィナンシャル株式会社、大和エネルギー株式会社、株式会社大阪マルビル等、 さまざまな分野の企業があります。

大和ハウス工業は上で解説した通りです。

このように、「大和ハウス」という言葉は「住宅ブランド名」、 「大和ハウスグループ」、「大和ハウス工業」の3通りの意味があります。 どの意味で使われているかは前後の文脈や利用シーンの違いで判断することになります。

使い分けや判断

使い分け

具体的には、以下のような使い分けがよく見られます。

  • 大和ハウス工業:会社の名称として、社名やニュース記事などで使われる。
  • 大和ハウス:ブランド名として、商品や広告などで使われる。

例えば、大和ハウス工業が発表した新商品のニュース記事では、 会社名として「大和ハウス工業」が使われます。 一方、大和ハウスの住宅展示場では、ブランド名として「大和ハウス」が使われます。

大和ハウス工業の社員は、 会社名である「大和ハウス工業」を名乗ることが多いですが、 ブランド名である「大和ハウス」を名乗る場合もあります。

判断

大和ハウスの意味を判断する場合の具体例は次のようになります。

決算情報で、「大和ハウスの連結売上が4兆円を超えた」、 と言う場合、連結という言葉から大和ハウスグループを意味することがわかります。

就職活動で就活生が「大和ハウスに就職したい」、 という場合は大和ハウス工業を意味しています。

このように、利用シーンによって使い分けたり、前後の文脈から意味を判断できます。